EPOCH TABLE magazine編集部が注目の人に会いに行く対談企画第一回は、スイーツデザイナーとしてケータリングや著書も人気の太田さちか先生。
インタビュアーはテーブルウェアスタイリスト®、空間スタイリストの吉原美也子さん。
ある平日の昼、編集部と吉原さんは太田さちか先生の自宅サロンへお邪魔しました。
編集部:こちらでシャッターを切っていきますので、早速インタビューをお願いしてもよろしいでしょうか?
吉原さん:では私が質問をしますので、先生と楽しくお話ししていく形で。
ホームパーティーのアイディアを教えて下さい
ホームパーティーや企業様のパーティーケータリングなど様々ありますが、ホームパーティーではパーティーのテーマを伺ったり空間を伺ったりしながら、カラーや季節も大切に食材選びもリンクさせて…と、たくさんのアイディアがあります。
先生のスイーツのサービスの特徴を教えて下さい
私のところには様々なスイーツのオーダーが入るのですが、どれも完全オーダーメイドなのです。
毎回違うスイーツなのですが、中にはお子さまと最後にひと手間加えたいとおっしゃるお母さまもいらっしゃいます。企業様のパーティーのスイーツでは、商品のストーリーや空気感を大切にしていますね。
吉原さん:EPOCH TABLEのHPを少しご覧いただき、先生のご感想を伺えればと思います。
さちか先生:昨夜も少し拝見しました。とても素敵ですね。
先生が食器をご購入されるときは、どのような点を大切にされていらっしゃいますか?
私の場合は作家さんの手のぬくもりがある作品が好きです。お気に入りの物を1つずつ買い揃えていきたいと思っています。
買う前に、いつ使うかな?どんな風にアレンジしようかな?と想像して、テクスチャーなども大切にしています。
お子様向けのワークショップでも本物の器に拘っています。
EPOCH TABLEのようなサービスは楽しいですよね。普段は買わないような食器も試してみることができそうですし。気楽に遊び心も取り入れられそうです。
EPOCH TABLEのコーディネート、先生ならどんなスイーツを合わせますか?
自由な発想で食器とスイーツを楽しんでいくと良いでしょう。季節感なども気にしながら。
少し具体的に挙げますと、例えば白いお皿が中心のリラックスでは「パブロバ」という私の著書にもなっている代表的なスイーツですが、白いクリームに季節のフルーツを合わせるのもいいですし、プレシャスのような食器は大人っぽくビターなチョコレートやお茶のタルトでリッチなイメージに仕上げても素敵ですね。
フラワーズティータイムはフレンチ料理の最後を彩る小さなお菓子「パート・ド・フリュイ」という、色とりどりのお菓子を合わせても素敵ですよ。
先生が思い出に残るお菓子づくりを教えてください
有名な落語家の方や演出家の方などと、クラシックに合わせてケーキをライブで仕上げていくという芸術的なイベントがあったんです。
ヒノキの蕎麦粉の木箱を器に、メレンゲやバタークリームを使用して落語家の方が雨の話をした際には、ケーキを崩して散りばめ、死のシーンではパレットでケーキをぬぐっていく…といった体験を昨年しました。
お菓子作りはフルオーダーメイドでいつもやっていますが、そんな体験はなかなかないので心に残っています。
先生が思う おもてなしスイーツとは?
相手の想いを大切に掘り下げて、心を満たしてあげる物でしょうか。
オーダーして下さる方へは決して自分の好みを押し付けないよう心がけています。
いつも発見があり、楽しい仕事ですよ。
吉原さん:本日は貴重な機会をいただき、有難うございました。私も普段パーティーなどの空間を作る時、大切にしている共通点があったり、新たな気づきがあったりと、とても楽しくインタビューさせて頂きました。
スイーツデザイナー:太田さちか先生
パリ サンジェルマン・デ・プレで過ごし、エコール・ド・リッツ・エスコフィエ、京都造形芸術大学大学院など日本とフランスで製菓、芸術を学ぶ。
MFA(芸術系修士号)取得。芸術教育士として、2009年にこどもとママンのためのアトリエ「My little days」を設立。10年に渡り、子どもを対象にしたワークショップを展開。
『sachi & cakes』ケーキデザイナー、コラムニストとしても幅広く活動。独自の世界観あふれるワークショップ、レシピが好評を呼び、企業サイトやウエディングシーン、多数メディアで活躍。著書「メレンゲのお菓子 パブロバ」(立東舎)は国内外で好評を呼び台湾でも出版/「不思議なお菓子レシピ サイエンススイーツ」(マイルスタッフ)は全国図書館推薦本にもなる